熱中症対策の飲料で効果的なのは?牛乳は?スポーツドリンクは?
2016/07/20
じめじめとした梅雨が明けると、いよいよ夏本番です。
気温の高い状態が長時間続くと、汗をかいて体の水分や塩分が失われてしまいます。
また、湿度が高いと汗が蒸発せず体温調整ができなくなり、熱中症になる恐れがあります。
ここでは、熱中症対策に効果のある飲料として、牛乳やスポーツドリンクについて、ご紹介します。
熱中症対策の飲料で効果的なのは?
熱中症の予防には、日ごろから暑さに強い体づくりをすることが重要です。
また、熱中症対策には「水分の補給」と「塩分(ナトリウム)の補給」が必要です。
つまり、適度にナトリウムを含んだ飲料を、こまめに補給することが熱中症対策として効果的です。
次の章からは、暑さに強い体づくりのための牛乳と、適度にナトリウムを含んだスポーツドリンクについて、摂取のポイントや注意点をご紹介します。
熱中症対策に牛乳は?
先ほどもご紹介したように、熱中症対策には「水分の補給」と「塩分(ナトリウム)の補給」が必要です。
しかし、牛乳にはナトリウムがそれほど多く含まれていないのに、なぜ熱中症対策に効果的なのでしょうか?
これには血液中のアルブミンが大きく関係しています。
血液中のアルブミンの濃度が栄養補給によって高まると、浸透圧の影響で水分が外から血管内に取り込まれるため血液量も増加します。
これにより、皮膚に近い抹消の血液量も増加して発汗しやすくなり、皮膚表面から熱を放散する機能も高まります。
牛乳を飲むことで筋力がアップして血液量も増加すると、暑さに負けない体がつくられ熱中症予防にも効果があるというわけです。
それでは、いつ牛乳を飲むと効果的なのでしょうか?
それはズバリ!運動直後です。
運動によって筋肉に負荷がかかると、多くの糖質が燃料として使われるようになります。
このとき、筋肉に蓄積されているグリコーゲンが主なエネルギー源となります。
そして、グリコーゲンの量が減ると筋細胞の膜の表面に、インスリン感受性グルコース輸送体という物質が現れ、筋細胞に血液中のブドウ糖を取り込もうと活発になります。
しかし運動が終了すると、インスリン感受性グルコース輸送体は急速に消滅します。
したがって、インスリン感受性グルコース輸送体が消滅する前の、運動直後が絶好のタイミングと言えます。
もし牛乳が苦手な場合には、ヨーグルトなどの乳製品でも代用できるので、ぜひお試しください。
熱中症対策にスポーツドリンクは?
スポーツドリンクには水分と適度なナトリウムが含まれているため、運動や夏の暑さで大量に汗をかいた時の水分補給に適しています。
しかし、注意しなければならないのは、スポーツドリンクには糖分も大量に含まれているということです。
スポーツドリンクの飲み過ぎは糖分の取り過ぎで、糖尿病になる恐れもあります。
ペットボトル入りの清涼飲料水やスポーツドリンクをがぶ飲みすることで発症するケースが多いため、ペットボトル症候群とも呼ばれています。
糖分が多く含まれた飲み物を大量に摂取すると血糖値が上昇し、余計に喉が渇きます。
そうすると、またがぶ飲みして血糖値もさらに上がるという悪循環に陥ります。
そこでおすすめしたいのが、スポーツドリンクを水で薄めて飲む方法です。
市販のスポーツドリンクで有名なのは、ポカリスエットやアクエリアスで、これらはアイソトニック飲料に分類されます。
アイソトニック飲料とは、血液や体液に含まれる糖分の浸透圧と、ほぼ等しい浸透圧により体内にゆっくり吸収されます。
これを水で2倍から3倍に薄めることで、ハイポトニック飲料となります。
ハイポトニック飲料は血液や体液よりも浸透圧が低いため、素早く吸収されます。
したがって、熱中症の予防ではなく熱中症対策として飲むなら、体内に素早く吸収されるハイポトニック飲料が効果的です。
また、水で薄めることで糖分濃度も低くなり量も増えるので、糖尿病のリスクも減り尚且つ経済的です。
ハイポトニック飲料は簡単に手作りすることも可能です。
水1リットルに対して、塩を小さじ1、砂糖大さじ4、お好みでレモン汁を少々加えて混ぜれば完成です。
手作りしたハイポトニック飲料は、その日のうちに飲み切るようにしてください。
糖分が気にな場合は、砂糖の分量を少し減らして調整します。
レモン汁を加えると、さっぱりとして飲みやすくなり、ビタミンCやクエン酸も摂取できるのでおすすめです。
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まとめ
熱中症の予防には、日ごろから暑さに強い体づくりをすることが重要です。
また、熱中症対策には「水分の補給」と「塩分(ナトリウム)の補給」が必要です。
暑さに強い体づくりには、運動直後に牛乳を飲むことが効果的です。
熱中症対策には、スポーツドリンクを水で薄めてハイポトニック飲料として飲む方法が効果的です。
スポーツドリンクをそのまま飲むと、糖分の取り過ぎで糖尿病になる恐れがあるので、飲み過ぎには注意しましょう。
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